大丈夫!?データベースエンジニアの将来性はあるのか
このまま続けて大丈夫なの?めまぐるしく変化が続くIT業界で、自分のスキルや実力に不安をいだくデータベースエンジニアの方々に、少しでも役立つ内容をまとめましたので是非参考にしてみてください!
システムエンジニアとデータベースエンジニア
データベースエンジニアが今後どのように進んでいけばよいかを考えるためにはまず、データベースエンジニアはシステムエンジニアやプログラマーとは大きく違うというところを理解する必要があります。
システムエンジニアやプログラマーはどちらかというとアプリケーションやプログラムを作成するための職種であり、多種多様なプログラムを使ってアプリケーションを作成します。
よって、時代の流れによってあまり使われなくなってきたプログラム言語の知識しか持たないシステムエンジニアやプログラマーは当然職を失ってしまう傾向にあり、逆に今必要とされるプログラム言語に強いシステムエンジニアは引っ張りだこ、ということになります。
その反面、データベースエンジニアは言語にあまり左右されない職種です。アプリケーションを作成するためのプログラム言語はたくさん存在するのに対し、データベースを操作する言語はほとんどSQLに限られているため、そのスキルが活用できないということはほとんどありません。
クラウドサービスに集約されるデータベース
データベースエンジニアが使うデータベース言語はほとんどSQL言語であるため、時代の流れによってそのスキルが腐敗してしまうことはありませんが、逆に言うとほとんどのデータベースエンジニアが同じ言語スキルを保有しているため、特定の人がとても重宝される、ということにはなりにくい傾向にあります。
最近では特にデータベース言語を理解していなくてもGUI的な操作でデータベースに対するアクセス機能を持たせたモジュールを簡単に作成することが可能になってきていますし、パブリッククラウドサービスの普及により固有の環境におけるデータベース設計を行うシーンは確実に減少傾向にあります。
このような流れがさらに進むと、データベースエンジニアが必要となるのは大手ベンダーがサービス提供するクラウド基盤上に搭載されているマルチテナントに対応したデータベースを扱う部分に一極集中が進んでしまう可能性があり、データベースエンジニアの将来性という面では必ずしも明るいとは言えない状況です。
データベースエンジニアに必要な「設計スキル」
このような環境の中でデータベースエンジニアがその強みを発揮していくためには、「設計スキル」に特化していく必要があります。データベースエンジニアにおいて何よりも重要であるのがたくさんのデータをいかに効率よく格納し、いかに早く確実に検索できるかです。
データベースというものは、システムのレスポンスや処理速度の面において非常に重要な部分であり、画面アプリケーションやサーバで動くビジネスロジックのプログラムと比べても比較にならないほどチューニング要素が多く存在します。
どれだけ高性能なサーバを活用し、高機能なデータベースソフトを利用しても、データベース設計が悪ければ高いデータベースパフォーマンスを出すことは絶対にできません。
データごとの発生頻度やパターンを分析し、よりたくさんのレコードを効率よく格納し、最高のパフォーマンスを発揮することができるテーブル設計、正規化、キー設計を行うことができるデータベースエンジニアはIT業界でまだまだ必要とされていくエンジニアです。
ビッグデータビジネスが必要とする技術を身につける
昨今ではIOTやビッグデータビジネスが急速に進んできており、システムやアプリケーションでのサービス、価値というよりは、大容量のビッグデータが生み出す新たな価値、サービス、という方向に変わりつつあります。
IOTソリューションで活用されるセンサーデバイスから取得した大容量のビッグデータを上手く的確に扱えるスキルは今後いろいろなシーンで求められはじめるスキルとなります。
従来のレコード形式のデータベース設計から、ストレージに格納される容量重視のオブジェクト形式に変わりつつあるビッグデータビジネスにおいて、今までのギガやテラで収まらないペタレベルのデータ量を高速かつ確実に処理し、全体のデータからそこに隠れた法則を見つけ出すことを目的としたビッグデータビジネスを支えることができるデータベース技術を身につけていけば、今後のIT業界においてシステムエンジニアやプログラマーと比較しても圧倒的に必要とされ、重宝されるデータベースエンジニアになっていくことができるでしょう。
これまでのまとめ
データベースエンジニアが必要とする言語スキルはシステムエンジニアやプログラマーと比べるとそこまで専門性はなく、今後個々の強みを発揮していくためには大容量のビッグデータを的確に処理できる設計スキルを身につけていくことが重要です。また、データベースはシステムの中心となる大切な部分であるので、データベースの知識だけに固執せず、以外の幅広い知識も身につけていくことがデータベースエンジニアが将来を切り開いていくための必要な行為です。