個人事業主なら絶対に知っておくべきおすすめの会計ソフトを徹底比較

個人事業主の方は、経理処理なども自分で行わなければならないという方も多いかと思います。事業を営んでいくうえで切っては切り離せない業務ですよね。ここでは、その業務を少しでも楽にするための会計ソフトをご紹介いたします。

個人事業主の会計はとても重要

個人事業主になると、会社員時代には経理が行っていた作業も自分でやらなければなりません。会計処理はとても大切な業務の1つで、しっかりと行うことで節税効果にも繋がりますし、事業の状況を明確に把握できます。

日、月、年で経営状況を常に把握

会社員時代は自分で付ける必要のなかった帳簿を、個人事業主になると自分自身で付けていかなければなりません。確定申告のために付ける必要もあるのですが、自身の事業の財務状況を確認することにも役立ちます。

現金出納帳や預金出納帳、売掛帳、買掛帳、固定資産台帳、仕訳帳、総勘定元帳など、作成することで業績推移が分かり、お金の流れを原因と結果の両面から確認できます。現状の資産や負債、損益の把握もできます。健全な事業運営をしていくにはとても大切なことですし、ひいてはこれらの作業が確定申告に必要な貸借対照表や損益計算書作成にも繋がります。

日や週、月単位で状況をチェックし、生活費が足りなかったり、支払いが遅れてしまうことのないように事前の対応もできます。尚、帳簿は青色申告の場合、書類によって5〜7年は保存しなければなりません。

会計処理は義務

個人事業主は確定申告を必ず行い納税しなければなりません。確定申告を行うためには、会計処理が必要で、個人事業主の義務と言っても過言でありません。日々の売上や収入、支出、経費など帳簿付けを行うようにしましょう。会計処理をしていないと事業の状況も明確な数字で把握ができませんし、確定申告ができなくなり、無申告加算税や延滞税などが課せられます。十分に気を付けましょう。

確定申告

会社員時代は雇用主である企業が年末調整を行いますが、個人事業主になると自分の儲けを自分で計算して申告しなければなりません。「1年間でこれだけ儲けたので、税金はこれだけ納めます」と、所得額と納税額を税務署に申告するのが確定申告です。確定申告で個人事業主が申告をする税金は、主に所得税、復興特別所得税、消費税の3つです。

所得税は、課税所得が195万以下であれば税率5%、330〜695万以下であれば税率20%、1800万超であれば税率40%と所得が上がるほど税率も高くなります。会社員時代の時は毎月の給料から天引きされますが、個人事業主の方は確定申告デ納税します。

売上が1,000万円を超えると消費税を納税しなければなりません。1,000万円以下の場合は、免税事業者として消費税を納める必要はありません。

その他にも、所得が290万円を超えるとかかる事業税や、住民税、国民健康保険料などが、申告額によって都道府県や市区町村から納付額が通知されます。確定申告をすることで、多くの納税額が判明します。

確定申告には、白色申告と青色申告があり、青色申告の方が、複式簿記での帳簿記帳や、貸借対照表、損益計算書の作成などが必要で手間がかかりますが、10万円または65万円の特別控除を受けることや、減価償却を30万円未満まで一括経費計上、支払った金額すべてが経費になる専従者給与の控除などメリットが大きいです。

会計ソフトを使えば、簡単な入力で貸借対照表や損益計算書など確定申告に必要な書類も自動作成してくれます。経費や控除をしっかりと計算することで、大きな節税効果へと繋がります。

会計方法

確定申告や財務状況の把握のために帳簿付けを行う方法はいくつかあります。それぞれの方法に特徴がありますので、自身にとって適正な方法を選択しましょう。

クラウド

会計ソフトの主流になっているのがクラウド型の会計ソフトです。クラウド型はインターネット環境が整っていれば、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、さまざまなデバイスからもアクセスして操作ができます。

自宅のパソコンからだけでなく、事務所のパソコンや知人のパソコンなど、場所を選びません。また、銀行やクレジットカード、電子マネーなどを同期して自動で明細情報などを取得できます。そのため振込や引落し、購入取引など自分で帳簿付けしなくても記録されますので、入力ミスも減り時間も削減できます。

万一、パソコンが壊れてもデータを失う心配もありません。ただし時期やタイミングによってはサーバーが重くなることもあり、入力作業に時間がかかることがあります。月額制か年額制で料金を支払うサービスが多いです。

インストール

インストール型の会計ソフトは、パッケージ購入またはダウンロード購入を行いパソコンで使用します。WindowsやMacなどOSを選ばずに使用できるクラウド型ソフトとは違い、Windows用やMac用と、OSによって対応ソフトが異なります。

サーバーが重くなることで入力作業に支障が出ることはありませんが、インストールしたパソコンでしか利用ができず、手元にない場合は入力作業も行えません。パソコンの故障などでデータが失われる可能性もあります。インストール型は購入もしくはダウンロード時に一括で料金を支払います。

税理士

会計ソフトを利用するのではなく、税理士に記帳代行や確定申告をしてもらうこともできます。税理士事務所によって料金はさまざまですが、白色申告は5万円程度、青色申告は10万円程度かかるのが一般的です。

費用はかかりますが、記帳代行や確定申告をする時間を省けますし、正確な処理で高い節税効果も見込めます。しかし、個人事業を始めたばかりの頃は売上も予測できませんし、5〜10万円の支出は大きいですので、個人事業になって1年目から税理士にお願いするのはなかなか難しいです。

手作業での帳簿付け

ソフトや税理士には頼らず紙に手作業で帳簿付けしていく方法もあります。ソフトや税理士にかけるコストが必要ありませんので費用はほとんどかかりません。

支払う料金がないため、お金がかからない方法にはなりますが、その分膨大な時間を要するため、結果として仕事ができる時間が犠牲になってしまい収入が減ってしまう恐れがあります。手作業でやっていく場合は、毎日のように帳簿付けを行わないと、確定申告の時期に大変な労力が必要となります。

個人事業主が知っておきたい3つの会計ソフトを徹底解剖

ここからは、個人事業主を助けてくれる会計ソフトをご紹介します。それぞれの特徴をしっかり抑えて、楽に正確に会計処理を行えるようにしてきましょう。

MFクラウド確定申告(青色申告)

MFクラウドは、家計簿ソフト・アプリ大手のマネーフォワードが提供するサービスです。銀行やクレジットカードなど金融機関の取引データを取得できるだけでなく、Yahoo!ショッピングや楽天、AmazonなどのECサイト情報、クラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシングサイト、電子マネーなどとも連携対応していて自動でデータ取得が行えます。

特徴

MFクラウドの専用アプリを使えば、スマートフォンでレシート読み取りを行いデータ取得が可能です。さらに、分析アプリを使えば、外出先でも収益・費用分析やキャッシュフロー分析も行えます。財務状況などを表したレポートの共有機能も付いているため、リアルタイムで他の人と共有し状況把握や対策を練ることが可能です。

確定申告に必要な青色申告決算書や確定申告書Bは自動で作成されe-Taxにも対応しています。日々仕訳を行なう際に勘定科目を悩んだりしがちですが、MFクラウドの場合は、勘定科目を自動提案してくれますので、入力作業が少なく移動中や隙間時間に、勘定科目も確認して承認すれば完了します。

登録した仕訳内容を学習するため、自動提案の精度も高まり使うほどラクに記帳することが可能です。全3,611口座・サービスと対応しているなど、非常に多くの対応金融関連サービスがあるのが1番の特徴です。

プラン

「フリープラン」「ベーシックプラン」「あんしん電話サポート付きベーシックプラン」の3つのプランがあります。

フリープランは無料で使うことができ、電話サポートなどは受けれませんが、基本機能と月間15件まで仕訳ができます。

ベーシックプランはメールやチャットサポートが使えて、月間仕訳件数も無制限です。電話サポートは使わないが、メールやチャットサポートは受けたい方や、月間仕訳件数が15件を超える方に向いてます。月額プランの場合は800円/月(税抜)、年額プランの場合は8,800円/年(税抜)です。月額プランより年額プランの方が800円お得です。

あんしん電話サポート付きベーシックプランは、通常のベーシックプランに電話サポートが付きます。疑問点や不明点をすぐに解決したい方や、仕訳や確定申告に不安がある方は電話で教えてもらえるので安心です。月額プランはなく、年額プランの場合で17,200円/年(税抜)です。

メリット

  • 対応金融サービスが断トツで多い(全3,611機関・サービス)
  • アプリを使いスマートフォンで分析やレシート読み取りができる
  • クレジットカードや銀行口座以外にも電子マネーやECサイトなどのデータ読み取りも可能
  • 月間仕訳件数15件以下であれば無料で使える
  • 最大50個までの一括仕訳が可能

デメリット

  • 電話サポートを受けるとなるとあんしん電話サポート付きベーシックプランに加入しなければならない(17,200円/年)
  • 電話サポートを受けたい場合、他の会計ソフトと比べると料金が高い
  • 仕訳は勘定科目の自動提案までで登録まではしてくれない

やよいの青色申告オンライン

弥生シリーズは発売から2017年で30年の歴史を誇り、登録ユーザー数は延べ140万人を超えています。個人事業主には「やよいの青色申告オンライン」と「やよいの白色申告オンライン」が多く利用されています。

特徴

やよいの青色申告オンラインは、簿記の知識がなくても日付や金額を入力するだけで複式簿記帳簿が自動で作成できる「かんたん取引入力」や、銀行明細やクレジットカードなどの取引データを自動で取り込み仕訳してくれる「スマート取引取込」などの機能が搭載されています。スマートフォンの専用アプリからも入力できますので、外出先の隙間時間にも帳簿付けが可能です。収支や控除、税金も自動計算してくれますので、専門知識がなくても控除額65万円の青色申告ができます。

損益レポートや、貸借レポート、仕訳帳、残高試算表など、いつでも最新の状況を見れますので事業状況の把握や分析にも使えます。e-Taxにも対応していますので、オンラインで申告ができます。入力さえすれば、青色申告に必要な損益計算書や内訳、貸借対照表などすべて自動作成してくれますので、初心者の方でも時間をとられずに簡単に確定申告や日々の帳簿付けができる会計ソフトです。

プラン

やよいの青色申告オンラインは、セルフプランとベーシックプランの2つのプランがあります。

セルフプランは年額8,640円(税込)で基本機能の利用ができます。ベーシックプランは年額12,960円(税込)で基本機能に加え、電話やメール、チャットサポートが受けれて、仕訳や確定申告、経理業務相談が何度でも利用できます。

初年度に関してはセルフプランは1年間無料で利用でき、ベーシックプランは1年間半額の6,480円(税込)で使えます。30日間は無料で使えます。

メリット

  • 初年度はセルフプランは無料で使え、ベーシックプランは半額(6,480円)で使える
  • かんたん取引入力で売上や経費の日付や金額を入力するだけで確定申告書類が自動作成される
  • 銀行明細やクレジットカード取引データを自動取込でき自動入力してくれる
  • スマートフォンアプリを使えば外出先で忘れない内に経費入力ができる
  • 分からないことがあれば、電話やメールサポートを何度でも使える割に料金が安い(ベーシックプラン)

デメリット

  • スマート取引取込は、Zaimやmoneylookなど外部サービスも利用しなければならないため、外部サービスのアカウント作成や月額料金(300円など)がかかってしまう。
  • 確定申告や経理業務についてサポートを受けるためにはベーシックプランを利用するしかない(セルフプランはサポートなし)

freee確定申告(青色申告)

クラウド会計・確定申告ソフトとして高いシェアを誇るfreee。freee確定申告を使えば日々の経理業務もラクに行えます。

特徴

領収書をスマートフォンで撮影するか、スキャナーで取り込めば、freeeが自動で金額や用途を推測してくれますので手入力も省けます。取引画面はシンプルで分かりやすく、日付や用途、口座を入力するだけで後は自動仕訳をしてくれます。自動仕訳をしてくれるソフトは多くありますが、freeeの場合は登録まで行ってくれます。

手入力する場合は、勘定科目の推測が行われますので簿記や会計の専門知識のない初心者の方でも安心です。確定申告の際は「確定申告ナビ」機能があり、申告を終わらせるための順序を分かりやすく案内してくれ、ナビ通りに進めるだけで簡単に確定申告が完成します。

確定申告期間は、土日のサポートも対応しているため、分からない箇所があってもサポートを受けて進めれます。国際認証TRUSTeや、すべての通信が256bitSSL通信方式で金融機関レベルのセキュリティです。50万人以上の個人事業主が使用するソフトです。

プラン

「スターター」「スタンダード」の2つのプランがあります。

スタータープランは、月額980円(税抜)または年額9,800円(税抜)で利用できます。基本機能が使え、メールやチャットサポートに対応しています。

スタンダードプランは、月額1,980円(税抜)または年額19,800円(税抜)で利用でき、基本機能に加え、記帳の自動化、レシート読取りなどにも対応します。確定申告だけでなく消費税申告にも対応し、メール・チャットサポートが受けれます。どちらのプランも30日間無料で利用できます。

メリット

  • 仕訳ごとにタグを付けることができ、タグごとに集計ができる
  • 専用アプリを使って簡単に仕訳入力ができレシート撮影による自動仕訳入力にも対応
  • シンプルで分かりやすいユーザーインターフェース

デメリット

  • 他のクラウド会計ソフトにはある電話サポートがありません
  • クレジットカードや銀行の取引データは読込み自動登録できるが現金は手入力が必要
  • 価格が安くはない
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