フリーランスのエンジニアが実践している仕事の見つけ方
フリーランスとして働く人が最も恐れることは、「仕事が無い」ことです。特にエンジニアともなれば、フリーランスになってはみたものの営業の経験がなく、仕事を見つけるという作業自体が未知数であるという場合もあるかと思います。
しかし、実際に活躍しているフリーランスのエンジニアは、仕事を見つけるためにたった3ステップを堅実に実行しているだけなのです。
ステップ1:自分を棚卸する
「彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず」という故事成語があります。ここではまず、己を知ることから始めましょう。自分が持っている武器を自覚することです。
まずは自分の持っているスキルを羅列しましょう(HTMLやC言語など)。履歴書に運転免許証を書くのと同じです。誰もが「その人が何を出来るのか」を一目で理解するための物差しとして使用します。
次に、そのスキルを活かして今までどんな案件に携わってきたかを整理しましょう。これも分かりやすさが鍵です。専門的な内容であっても、例えば「本来○○日かかる想定の案件を自分が携わったことで○○日に短縮できた」といったように、誰もがイメージしやすいように具体性を加えましょう。
更に効果的なのは「ポートフォリオ」です。専門色が強いほど、言葉だけでは説明しづらくなりますので、実際の仕事の様子を提示出来ることはかなりの強みになります。近年では情報管理の面から、実際の実績をポートフォリオとして使用できない場合もままありますので、そんな時はわかりやすいサンプルを作りましょう。
このようにして、自分の武器を知ると同時に、いつでも取り出せるよう整理することが大切です。
ステップ2:横の繋がりを強化する
「仕事を探すには飛び込み営業しかない」と思っている方も多いですが、それは正確ではありません。フリーランス事業者多くは、既存の顧客や知人・友人、同業者との繋がりから仕事を受注しています。
つまり、全くのゼロからではなく、既にある関係を活用している場合がほとんどなのです。「そうは言っても、独立前からの顧客や同業者も少ない」という方もいらっしゃるかもしれません。
そういったコミュニティが少ない方は作ることに力を注ぐことが重要です。フリーランスのエンジニアが主催する勉強会やコミュニティに積極的に参加しましょう。いきなりその場で顧客を掴むことは難しいかもしれません。まずは肩肘を張らずに「友達を作りに行こう」という感覚で行けばOKです。
注意することは1つだけ、「情報収集はしっかり行う」ということです。同業者と親しくなる中で情報交換を行い、同業者だからこそわかる業界のトレンドや新規分野の動向などを記録しましょう。
ステップ3:新しい仕事を提案する
いよいよ仕事を見つけるステップです。大事なのは「見つけること」よりもむしろ「作り出す」という姿勢で臨むことです。
まずはステップ1で棚卸をした自分の能力と、ステップ2で得た情報をマッチングさせます。「このトレンドに対して自分のスキルを使えば何が出来るか」「あの会社には○○についてのポートフォリオを見せれば反応が良さそうだ」……というように、実際の営業の中で使えそうな戦術をいくつも構築していきます。
後はステップ2で作った関係を辿り、ふさわしい相手に提案しましょう。いきなり提案から入らずとも、先方主導の依頼をこなし、その中で新たに戦術を構築してから提案するのも良いでしょう。
時に大胆になることも必要です。組織のしがらみが無い人間だからこそ言うことが出来る、言いにくい問題をずばり言いましょう。そこで強い印象を与えることが出来れば、間違いなく一目置かれる存在として、その後の依頼に繋げることも可能です。
おわりに
ここまで説明してきたことは、特別なことではありません。まずは徹底的に自己分析し、市場の動向を調査し、提案を行うという、どの企業もやっていることを個人レベルに落とし込むだけです。
そこにフリーランスだからこそのフットワークの軽さを加味することで、依頼が途切れることの無いエンジニアを目指しましょう。